甲状軟骨及び声帯襞縮小(ヨーサガン・クリニック)
甲状軟骨を切開して大きさを縮小し、同時にその大きさからはみ出す部分の声帯じん帯を短くします。甲状軟骨の縮小により喉仏もなくなります(襞=ひだ)。
TSGCの紹介ページにある「最長持続期間は6年間」は、「資料作成時点で術後6年までの追跡調査ができている」という意味です。この術式は甲状軟骨と声帯襞の一部を切除する不可逆な手術で、術後に声が元に戻ることはありません。
術式の図

A 皮膚切開/B 甲状軟骨切開(中心から4mmずつ)/C 掘る部分・切除ライン/D 喉頭部分の縫合/E Dの冠状断像/F 軟骨閉鎖
特徴
- 術後に元の状態に戻すことはできない(不可逆)。
- 声の回復がゆっくりで時間がかかる(半年〜1年以上)。
- 発声禁止期間(2週間)経過後の声は、空気が漏れるような声。
- 首にできるキズが正面から目立ちにくく、喉仏部分が切除されるため目立たなくなる。
- 全身麻酔のため、手術中に声の高さを確認しながら調整する術式はできない。
- ヤンヒーの手術を受けた後にこの手術を受けられる場合もある。
- 回復までが長く、電話応対など職業によっては支障が出ることもある。
- 個人差はあるが、多かれ少なかれ嗄声(かすれ)が残ることが多い。
手術の流れ
- DAY 0 / 診察通訳と一緒にドクターの診察・カウンセリング。術前検査(簡単なもの)。
- DAY 0 / 手続き受付で手続きをして手術代金の支払い。
- DAY 0 / 手術手術は2〜3時間位。全身麻酔。
- WEEK 1首のキズ部分の抜糸(まだ発声してはいけない)。
- WEEK 2発声禁止期間の解除。ここまで咳・ささやき声・くしゃみも絶対禁止。この時点で声はほとんど出ず、空気が漏れるような音だけ。
- MONTH 1発声練習を本格化していく。
- MONTH 3カラオケに行っても良い時期。
- MONTH 6徐々に声に芯が出てくる。
- YEAR 1声が落ち着いてくる。
※手術前に甲状軟骨の隆起が小さい方、軟骨がやわらかい方は術後すぐに発声許可が出ることもあるそうです。
体験者の声
※術後経過は個人差が大きく出ることが分かっています。
手術のキズ
あごのラインを首の方へ触っていき、カーブ付近のしわに合わせて切っているようです。正面を向いていればアゴに隠れてキズはほぼ分かりませんが、上や横を向いて首の皮が引っ張られた時に少し盛り上がって見えることがあります。


術後の発声練習
通常は術後1か月を過ぎた頃から本格的な発声開始となります。クリニックから指定された練習方法はありません。最初はほとんど空気のような声になっていますので、まずは自分の喉に慣れることから始めます。この時に無理をして芯のある声を出そうとして低い声を出さないよう注意してください。
空気漏れが少なくなってきた時に「元の声に戻ってしまったのでは?」と感じることがあります。実際にはきちんとピッチは上がっているのですが、話し方が術前の地声と同じになっているため低く聞こえます。この手術は喉を縮小し声帯を短くするもので、発声のやり方次第で高い声から低い声まで抑揚がつけられます。「高い方の声が出しやすくなるようにボイトレする」感覚で練習してください。
腹式呼吸を使い、声帯に負担をかけずお腹から声を出す練習をすると、かすれた声の状態でも相手に声が伝わりやすくなります。