※手術後に声帯が癒着(ゆちゃく)した方の情報をもとに記しています。
ヨーサガンの手術後に、声帯が半分近くまで癒着した方が何人かいることがわかっています。声帯が短くなるのでより高い声になりそうですが、実際には癒着部分が大きくなると次のような特徴が出るそうです。
・なかなか声量が上がらない。大きな声が出しにくい。
・かすれ声の症状が強くあらわれる。(息が漏れる)
声帯の癒着は、慢性的な炎症や逆流性食道炎などでも起こり、もちろん手術等により触れた部分が癒着する例はあるそうです。現段階では、癒着した方々が手術前・手術直後の声帯の写真を撮っているわけではなかったため、癒着の原因が手術であると断言できる状態ではないことをお断りしておきます。また、正常に回復して声を出せている方でもわずかな癒着が見られる例もありました。
半分癒着
術後1年8カ月。半分近く癒着している声帯。声のかすれがある。
声帯の半分近くまで癒着すると声のかすれがなかなかおさまらず、日常生活に支障をきたすことがあります。
癒着部分が長く声のかすれが強い場合、どこの医者でも癒着部分を切ってはがすことを勧められ、その代表的な手術として「癒着部分を切り、あいだにシリコンの小さな板を挟む」というものがあります。これを3カ月?半年間挟んだ状態で固定することによって再癒着しないようにするそうです。
癒着部分を切ると、声帯の長さがその分だけ長くなるため、声のピッチは低くなります。また、癒着していた部分が多少硬くなるために、きれいな振動が得られず声質が変わることがあるそうです。
癒着はアレルギー体質だったり、比較的キズの治りの悪い体質の方に起こる可能性がある症状だそうですので、ご自分が該当すると思われる方で、手術後1年~1年半以上経つのにあまりにもかすれが改善しないという症状があるなら、一度最寄りの音声外科を受診されることをおすすめします。
正常
術後1年7カ月。若干癒着しているように見えるが、問題なく声が出せている方の声帯。
検査の結果癒着していた方でも、日常生活や仕事に支障がなければ、癒着を切る手術を受ける必要はありませんし、ボイトレやリハビリ等である程度まで改善出来ることもあるそうです。
※ちなみに、写真下側が体の前面にあたります。